QA Night #1 開催レポート(第二部)

はじめに

品質管理部の河野です。 開催レポートが遅くなってしまってしまったのですが、「おわりに」で遅くなった言い訳を書かせて頂きます。
すでに第一部の松尾谷さんの講演はこちらでレポートさせて頂きました。
こちらの第二部では、DeNAパートの中でも事例のところにフォーカスを当ててレポートいたします。 今回、DeNA QA の事例として、テストプロセス標準化の取り組みを発表させて頂きました。以降、発表の背景と概要をレポートいたします。

発表の背景

ちょうど1年前の12月くらいから部門横断の改善活動を開始したのですが、そのとき真っ先に着手したのがテストプロセスの標準化でした。各チームでバラバラだったテストの進め方をまずは全体的に共通化しようと言うのが本発表の取り組みです。
その後、標準テストプロセスが概ね出来上がった段階でその導入を進めつつ、TPI NEXTを使ったテストプロセスのアセスメントや標準テスト観点の整備などの取り組みを進めてきました。また、テストプロセスが標準化されたことで、今後はテスト活動のメトリクスの収集を行っていく予定です。
ということで、まずはテストプロセスを標準化していくことで、その後の活動がスムーズに進んだように思います。 それでは、当日の発表概要に移ります。その前に、当日のスライドはこちらになります。

DeNA QA Night #1 DeNA part from Tetsuya Kouno

発表の概要

当日の発表では、上記のような背景を初段に説明して、その後は、具体的にどのようにテストプロセスを標準化していったのかという事例を紹介しました。
テストプロセスの標準化というと難易度が高そうに見えますが、我々が取ったアプローチは以下になります。
1.各チームのテストプロセスの見える化する
2.上記テストプロセスの共通化する(積の共通とする)
3.成果物や処理の名称を決める
それで、当日は1.の見える化を「カレーライスを作る」演習を交えて、皆さんで少しワークをしてもらいました。思いの外、盛り上がってよかったです。
その後は、2.と3.を具体例を交えながら解説していき、最後の方で標準化のメリットなどを示しました。

後日談1:プロセスに関しての松尾谷さんの発表について

松尾谷さんの発表で、品質関連のアプローチとして「プロセスや技法」は負け犬の遠吠え、
のような解説がありました。 それに関して、後日というよりは発表後の話になるんですが、
松尾谷さんから以下のような意図のコメントを頂きました。

私が言ったのは河野さんの発表のようなプロセスではなくて
スタッフ部門や管理部門が押し付ける規範的なプロセスを指しているので
逆にこのようなプロセスを標準化するのは良いことだ

ということで、今回の取り組みはそれほどずれていなかったようで安心しました。
今回、気をつけたのは、ボトムアップのアプローチで進めたのでやはりそれが良かったと思いました。

後日談2:PFDってそんなに簡単なだっけ?

本イベントに参加した私の知り合いに、とあるイベントであったのですが、こんなことを言われました。

PFDでプロセスを書くのを簡単に発表してたけど、
そもそも目の前の業務をPFDに書くことは結構難易度高いんじゃない

はい、おっしゃる通りで、よく見かけるのはフローチャートになっていたり、
成果物と処理がごっちゃになったりして、PFDで表現するのは結構難しです。
それで、私は以下のような工夫をしております。

  • 最終成果物から戻るようにプロセスを書いていく
     最終成果物からその前の処理、その処理の入力成果物といった感じで考えるほうが
     経験的に知的ハードルが低くなるように感じます
  • 最初はメタに捉えて、作業の粒度を荒くする
     細かく考えるとキリがないです。まずはメタに捉えて、細かくしていきましょう。
     細かくしていくところは参考資料を見てみてください。
  • ホワイトボード / 紙と鉛筆で書く
     いきなりpptで清書すると挫折します。挫折というより、時間切れになると思います。
     なので、まずはラフにスケッチしましょう。
     スケッチできなければ、よくわかっていないことなので、次の工夫です。
  • 一人で考えすぎずに、他の人を巻き込む
     実態がわからなくて、PFDで表現できないところが出てきます。
     なので、そういうところは知っている人に聞くのが早いです。
  • 成果物と処理の名前付けに気をつける
     これは重要です。周りのメンバが共感できるような実態にあった名前をつけましょう。
     それと、成果物と処理にふさわしい名前、特に処理は動作を表す名前をつけましょう。

おわりに

今回の第一回、DeNA QA Night は参加者・講演者の皆さんのおかげで成功だったと思います。ただ、これは終わりではなくて始まりです。
次回もやります。日程は3月6日(水)で決まっております。次回も業界の一線級の識者にお声がけしてます。是非、期待して下さい。
ということで、次回日程が決まってから開催レポートを書きたいと思っておりましてこんな遅い開催レポートとなってしまいました。という、言い訳でした。
皆様、良いお年を!

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DeNA QA Night#1開催レポート(第一部)

はじめに

みなさんこんにちは。品質管理部の柏倉です。コマース系、エンタメ系サービスのQAを担当しています。 先日(2018/11/27)、DeNA QA Night#1と称してソフトウェアテスト、品質関連のイベントを開催しましたのでそのレポートをしたいと思います。 記念すべき第一回目となるDeNA QA Night#1では招待講演にデバッグ工学研究所の松尾谷徹氏をお迎えし、ご講演いただきました。それから、第二部としてDeNA品質管理部の紹介と、DeNA品質管理部が取り組んだテストプロセス標準化のお話を紹介しました。今回はその第一部、松尾谷徹氏の講演についてレポートしたいと思います。

DeNA QA Nightを発足した背景

まず初めに、そもそもなぜこのイベントを開催しようと思ったのかについてお話ししたいと思います。DeNAには品質管理部という独立した組織が存在していて、品質向上のために日々業務に取り組んでいます。オンサイトとオフサイトを合わせて、その数なんと750名!毎日750名もの人数が品質向上のために稼働しています!

しかし、これほどのパワーをかけている部門にも関わらず、その地名度は低く、DeNA社内においても「品質管理部??知らないなぁ」という人がいるほどでした。社外における知名度も同様で、DeNAに品質管理組織がある事は知られていませんでした。これはいかんという事で、社内・社外双方で知名度&プレゼンスを上げなければならない!そのための活動の一環として社外向けのQA関連イベントを主催しようという事になり、DeNA QA Nightの開催に至りました。また、イベントを通じて世の中の品質関連技術の向上に貢献したいという思いもあります。世の中の技術力向上と品質管理部のプレゼンス向上を両立すべく、今後も継続して開催していく予定ですのでみなさまのご来場を心よりお待ちしております!

DeNA QA Night_logo.jpg

心配をよそに大盛況!

品質管理部のプレゼンス向上の一環として立ち上げたDeNA QA Nightですが、そもそも品質管理部の知名度が低いのでイベントを開催したところでどれくらいのお客様にご来場いただけるのか、スタッフ一同ものすごく不安を感じながら募集を開始しました。イベントの1ヶ月前から参加希望者の募集を開始したのですが、最初はちょっと弱気で『80名くらい来てもらえたら嬉しいね』くらいの気持ちでした。ところが!公開して数日で募集人数を大きく超える応募をいただき、あっという間に応募枠が埋まってしまいました!皆様本当にありがとうございます!これに気を良くしたスタッフ一同は『あと100名くらい増やしてみようか』とか言い始めます。スタッフ一同調子に乗っちゃってるので誰も止める者はなく、勢いで本当に100名ほど枠を増やしてしまいました!結果的に、募集枠180名に対し、約260名のご応募をいただきました。まさかこんなに応募をいただけるとは思っていなかったので、本当に驚きましたし、嬉しかったです!募集枠に入りきらなかった皆様、今回はお会いできず残念ですが、是非#2でお会いできる事を楽しみにしております!

松尾谷徹氏の講演から感じた事

さてここからは、招待講演にてご講演いただいたデバッグ工学研究所の松尾谷徹氏のお話から個人的に感じた事などを書いてみようと思います。大きな印象としては、我々QA担当者にとって辛辣な問いを投げかけられているように感じました。QA担当者はこれからどうなるのか。絶滅危惧種として難民化するのか、はたまたコントリビューターとして繁栄するのか。

(以降、松尾谷氏の許可を得て講演資料から一部抜粋して画像を掲載しております。)

dena_qa_night_1_1_slide1.png

本題に入る前にQAの本質について私なりの解釈を交えて少し述べてみようと思います。講演の一節にQAの本質は測り、良否の判断ができる事とありました。この部分を私なりに解釈して説明します。従来からQAは良否の判断をするために仕様とソフトウェア動作を比較してきました。ソフトウェアの動作が仕様と異なっていれば否、合致していれば良としていたわけです。これはつまり仕様が無ければテストが出来ないという事を示しています。もし仕様に定められていない動きを見つけた場合は良否の判断が出来ないためです。そのような場合どうするかと言うと、見つけた動きを仕様とするのか、あるいはもっと良い動きに修正するのかを検討し、最終的に仕様化します。つまり、テストの実態は仕様記述だったわけです。

dena_qa_night_1_1_slide2.png

そしてここからが本題になるのですが、これからの時代は仕様記述だけのQA担当者は生き残れないと言う事をおっしゃっていたように思います。ここについても私なりの解釈を交えて少し述べてみます。QA担当者の役割が「仕様に対して良か否か」を判断する事から「社会や文化に対しての良否」を判断する事に変化してきています。また、情報サービスが主役となる時代において、情報そのものの正しさをいかに保証するかも品質における課題となっています。それから、品質に対する考え方も変化してきているように思います。テストで徹底的にバグ出しをして、不具合が出来るだけ含まれない状態でプロダクトを出荷する事に重きを置いていた時代から、OSSを用いてソフトウェア開発を進めるようになって以降は現実的で合理的な品質保証にシフトしてきているように感じます。このような時代において、仕様通りにプロダクトが作られているかを追求するだけではもはや品質は保証出来ません。では、我々QA担当者はどうすれば良いのでしょうか...

dena_qa_night_1_1_slide3.png

松尾谷氏曰く、キーワードは「Contribution」だそうです。google翻訳に聞いてみると「貢献」と教えてくれました。松尾谷氏の経験上、海外の人と一緒に働くとだいたい聞かれるのは「お前のContributionは何?」との事。世界的な流れとしてContribution(貢献)が求められるようになってきている模様です。我々QA担当者もこの流れには逆らえないと思います。難民化しないためには『Contributerである事が大切』と松尾谷氏はおっしゃっていました。講演の後、品質管理部内で解釈をすり合わせてみた結果こうなりました「規範的な批評家QAではなくて、開発やサービスにcontributionできるQAである事」。これはDeNA品質管理部と同じ方向性を示しています。その事に気が付いた時、皆とても嬉しそうにしていました。これからも我々品質管理部はサービス品質向上に向け、あらゆる面でContributionしていこうと再認識出来た講演でした!この場を借りて改めてお礼を述べさせていただきます。松尾谷様、貴重な講演ありがとうございました!

dena_qa_night_1_1_slide4.png

テストプロセス標準化のお話

DeNA QA Night#1の第二部では、DeNA品質管理部より品質管理部の紹介とテストプロセス標準化のお話をさせていただきました。この様子は追ってブログで公開します。お楽しみに!

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